1分間で営業力を上げる~ロールプレイング
今回は「ロールプレイング」のお話をさせていただきます。
皆様の会社では、営業ロールプレイングをしていますか?
弊社の営業研修では必ずと言っていいほどロープレをします。
なぜ、ロープレをするのか?
それはスキルをなるべく早く身につけるためです。
営業活動は、「聞く」「話す」という行為が中心になりますが
この「聞く」「話す」は実際に自分でやってみないとなかなか身につきません。
スポーツと近いかもしれません。
スポーツは本を読んで理論を理解しても体で覚えなければならないですよね。
営業も同じだと思います。
ですが、実際お客様と面談できる回数は限られています。
時間をかければ徐々にスキルは高まりますが、やはり1日でも早く実力をつけたいですよね。
そのためにロープレをするのです。
なかには、ロープレなんか必要ないよ!という意見をお持ちの方もいるかもしれません。
確かにロープレをせずとも営業成績が高い人はいます。
ただ、そういう営業マンはもともとセンスがある人だと思いますし
ロープレをすればもっと早く実力がつくと思います。
一方でロープレをすることの弊害もあります。
それはマニュアル通りの説明になってしまう危険性があるということ。
また、突発的な質問に対して即座に返答する能力、これを「瞬発力」と表現していますが
そういった柔軟な対応力を身につける機会は減ってしまいます。
とは言え、ある一定レベルになるまでは、やはりロープレをした方が良いと思いますし
社内でロープレをすることで、他の営業マンがどのようなやり方をしているのかを知り
結果的にスキルの共有化が図れることは大きな意味があると思います。
次に、ロープレを効果的にする方法をお伝えしたいと思います。
できれば3人1組でして欲しいです。
営業役、お客様役、そして観察者です。
お客様役も営業マンのロープレで気になる点を把握することができますが
お客様役をしながらになりますから見落としてしまうこともあります。
そこで観察者の出番です。
観察者は次の要素をチェックしてください。
- 説明が分かりやすいか
- ヒアリング力はどうか
- 感情がこもっているか
- 目線、顔付きはどうか
- 以前より成長しているか
気付くとは「傷つく」ことだと言われます。
何かに気付く時、それは自分の至らなさや欠点だったりします。
そして気付いた瞬間、心が傷つきます。
でも、それは成長の第一歩を踏み出したことになります。
営業役にフィードバックする際は
褒めるだけでなく、改善すべきこともはっきりと伝えましょう。
褒めるだけ、あるいは指摘するだけでは不充分です。
とは言え、上司が営業役だったら言い辛いですよね。
そのような時にお勧めしているのが「2ストライク3ボール」という手法です。
良いところを2つ、改善すべきところを3つ伝えるのです。
営業役としては、良いところを2つ言ってもらえるので嬉しくなり、心を開くことができます。
改善すべきことや厳しい意見を言われても素直に聞くことができるのです。
ルールにしてしまえば、上司部下の関係でもフィードバックすることができます。
0ストライク5ボールにならないように
5ストライク0ボールにならないように
ぜひ2ストライク3ボールを伝えていただきたいと思います。
ロールプレイングを更に効果的にするために、ビデオカメラで撮影することをお勧めします。
これはかなりの効果が期待できます。
3分でも5分でも構いません。
ロープレをビデオカメラやスマートフォンで撮影し、すぐに全員で見ます。
営業役は恥ずかしい気持ちになりますが
成長のためにぜひしっかり自分の映像を直視して欲しいです。
全く気付いていなかった癖が見えてきたりします。
弊社は営業研修でロープレをビデオカメラで撮影し
映像を見ながらアドバイスをすることが多いですが
9割以上の営業マンが初めて自分の商談を映像で見たと言います。
それぐらい自分を客観的に見る機会がないのです。
映像を見て、本人が改善点に気付き、そして周りからもアドバイスをします。
その後すぐにロープレをすると
あっという間に改善されることが多々あります。
弊社がご支援している某大手企業様では
6月に新人営業マンのロープレをビデオカメラで撮影し
半年経過後に同じテーマでロープレをしてもらいます。
現在の姿と半年前の姿を比較してもらうのです。
成長している部分も多いですが、悪い癖が改善されていないこともあります。
過去と現在の映像を見ることで本人は真剣に受け止めることができます。
皆様の会社でも積極的にロープレを取り入れてみてはいかがでしょうか?